デジタルネイティブな生き方

沖縄国際大に通う23歳です。よろ

富める者の義務とポケモンGO

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ポケモンGOが日本でリリースされて約二か月くらいかな?僕は二週間くらいで飽きちゃってもう全然やっていないです。でも位置ゲーだから普段の生活してたらどんどんポケモンは出てくるわ、そんでジムリーダーと対戦はできるわ、ほんと現実世界がどんどん拡張されていってる感覚。もっと増えてほしいし、ドラクエとかも出したらもっと盛り上がると思うなぁ。笑

 

僕が興味を持ったのはそのポケモンGOの中で出てくる「ルアーモジュール」という名の有料課金アイテム。これ考えたら凄い社会的に意義のある事してんじゃないか?と思ったんです!!!!!!

 

トリクルダウン理論という理想社会

 

元ネタはこれ。恋愛工学の藤沢数希さんのツイートで気づいた。

 

経済用語でちょい難しい感じがするんだけど、トリクルダウン理論とは「富める者が富めば、貧しい人にも富が浸透する」という考え方。国家や経済業界などのマクロの中ではまだ立証されていないらしい。だからトリクルダウン仮説だという意見もある。

 

まあ言ってしまえば実体経済の中で言えばそんなの理想論だろうが!という意見も聞こえてきそうな気が。僕も個人的には単なる理想だなって思っている部分は多少はある。

 

最近話題になったパナマ文書とかピケティの21世紀の資本論とか。あれってまさに「富める者はどんどん富み、貧しい人は一向に脱却できないじゃん!」っていう感情の表れだと思うんだよね。おそらく実際の社会では資本主義が始まってから約5世紀以上、両者の戦いは続いてきたんだと思う。

 

だってみんな自分が得したいのは一緒でしょう。社会は平等であるべきだ。富が極端に偏るのはおかしいよって。

 

それは構造的な問題で「逃げ道があるから」そうなる。

 

それに対して文句いってもしょうがない。なぜならそれは国際金融の構造的な問題だから。世界には自国に資源が乏しい理由から、税金等で優遇される地域がある。タックスヘイブンとか言うんだけど、金持っている人らはそういうところに資産を移動させてんのね。その制度を変えるのはとてつもないマンパワーが必要で、今すぐに変えられるものではない。国際金融の構造上の問題だ。

 

僕はそれをポケモンGOのルアーモジュールが解決してくれると思っている。トリクルダウン理論がうまく働く環境が整ってる面白い仕組みだ。

 

重要なのは「思想」と「ルールの稼働」

 

従来のソシャゲの課金システムは、お金を投下したプレイヤー本人に恩恵がもたらせるのが普通だった。ユーザーの1~2割が大量の課金をするような形が多く目立つがポケモンGOは少し違う。

 

toyokeizai.net

 

このルアーモジュールの最大の特徴は、利用したプレイヤーだけでなくその場所にいる全てのプレイヤーがその恩恵にあずかれるという点です。

 

課金した人だけではなくて、その場所の周辺にいるプレイヤーすべてに恩恵がある。そして東洋経済の記事の中ではこうも書かれている。

 

「ルアーモジュール」で興味深いのはそのアイテムの特性上、自分のためだけでなく、「みんなのために」課金する、という現象が発生している点です。

 

これが本来目指すべき理想のトリクルダウン理論に近い形だと思っている。ここで大事なのは製作者の「思想」で、ポケモンという子供に慣れ親しんだゲームであるという背景はあったとしても、従来の課金システムとは少し違った形で提供しようという思い。

 

そして「それを実際に稼働させるルール作り」。金融資産とは違って資産を移動できるという構造上の問題が発生しない。同じ仮想環境で意図的に決められた空間を共にするということが真のトリクルダウン理論を実装できている。

 

これは他の経済施策にも用いることができると僕は考えていて、大元であるサービス提供者(もしくは国のような機関)は参考にできると思う。

 

その中でも肝なのは広告という消耗商品と思っていて、拡張性のあるインターネットのビジネスは0円に近い費用でなんでもできてしまう。それは行動履歴からの表示広告の最適化、制作コストが安い、というのもある。トリクルダウン理論の実現は、ITが及ぼす生活コストダウもその1つだと思っていて、個人的にはそういう世界を実現するために頑張っていきたい。